第3回路地まちアートランブル

    2025年テーマ 「路地はひかりに満ちて」

     メディアから流れてくる膨⼤な情報は、⽬には⾒えない壁となって私たちの暮らしを取り巻いています。⽴ちふさがった壁の中で、私たちは真実なのかフェイクなのかもわからない情報に追われ、惑わされ、⽇々を過ごしています。もしかすると、ふと気づけばぼんやりと日々を過ごし⽣涯を終えているということになるのかも知れません。⼈間は巨⼤資本が作り出すマーヤ(幻)の世界で⽣き、レミング(注)のように歴史から消えていくのでしょうか?

     ⼿の中のデジタルツールは地球の裏側までを細かく映し出してくれますが、そのツールでは実際に⼈と触れ合うことはできません。⼿軽な即席のイリュージョンは「まぎれもない本物の⽬の前の世界」や「いまという瞬間」を覆い隠して⾒えなくしています。情報としての路地から、触れることのできる路地へ向かって歩いてみたいと思いませんか。なぜなら、私たち⼈間そのものが⼤きな物語のメディアとしての主役なのですから。急激に動いていく世界。コロナ以降のうつむきがちな社会。それでも、ゆるやかに姿を変えつつある町のたたずまいの中に、⼈々の営みの軌跡は消えることなく残っています。

     これまで2 回を終えたアート展『路地まちアートランブル』の特徴は、その展⽰が美術館などの、本来アート作品を展⽰する場所ではなく、⻑く使われてきた建物、誰かの暮らしてきた家、通っていた病院、町の顔として商売を続けていた商店など、誰にとってもごく⾝近なスペースであるということです。出展するアーティストたちは、そうした暮らしや歴史、⽣活の気配がかすかに残る空間そのものをアイデアの源泉として受け取りながら、作品の構想を練り、空間とのコラボレーションというかたちで作品をつくり上げ、展⽰してきました。

     アートがその空間にどのように共存し、あるいは切り込んでいき、時には同化し、はたまた反発し、対話を続けていくのか。そして、突如として作品として現れてくるスリリングな瞬間。⾒る側の驚きや共振。作家と作品、作品の存在する空間、そしてそれを鑑賞する⼈々、それらすべての協働としての作品展。アートから気づかされる⾃分⾃⾝の内⾯、つくり⼿との交感、いつもと違って⾒えてくる街⾓……。ニセモノではない、新たな気づきに満ちた豊かな「リアル」への覚醒を促すこと。そのこと⾃体が『路地まちアートランブル』のミッションであり個性であると⾔えるでしょう。

     この作品展は、路地まちからアートを通して⼈の声を聞こうというこころみです。

     芸術(アート)は時代を照らす灯りです。この灯りをかかげて、再び路地から失われたひかりを輝かせようという挑戦。いつの世も⼼を揺さぶる物語は、私たちの⾝近な“路地まち”から⽣まれてくるのかもしれません。日本の中のさまざまな路地、隣の国の、またその隣の国、その向こうの国にもひそやかに息づく路地が広がっています。笑いや涙、ため息や歓喜。複雑に絡みあう利害や感情の渦。今を生きるすべての人々の路地まちがひかりに満ちていくことを、足利の路地から希求してやみません。 

    (注)レミングlemming:齧歯(げつし)目ネズミ科レミング族Lemminiの哺乳類の総称。大発生した大集団が移動し,海や湖で大量に死に,よく集団自殺の例として引合いにだされる。(改訂新版 世界大百科事典より)

    街を巡りながら、アートとめぐりあうまつり

       第3回 路地まちアートランブル 2025

    会期 2025年 11月1日(土)〜9日(日) 9日間(一部、日程の変わる会場があります。詳細はこちら→

    場所 栃木県足利市内14会場(古民家・空き家・空き店舗・ギャラリーなど)

    参加作家 27名+1団体(国外2名、足利市内5名、その他国内20名+1団体)

    後援 足利市、足利市教育委員会、足利商工会議所、足利市観光協会、チェコ共和国大使館、チェコセンター東京

    作家・会場一覧

    参加作家
    27名+1団体

    (あいうえお順)

    アリサ・アボレンツェワ / Alissa Abolentseva

    飯山 太陽 / Iiyama Taiyo

    石川 雷太 / Ishikawa Raita

    伊藤 俊 / Itho Shun

    小沢 智恵子 / Ozawa Chieko

    小澤 理史 / Ozawa Masabumi

    金原 寿浩 / Kanehara Toshihiro

    岸本 茂 / Kishimoto Shigeru

    桐生大学短期大学部アート・デザイン学科 / Kiryu Univ. Depa-toment of Art & Design

    来島 友幸 / Kurushima Tomoyuki

    光山 明 / Kouyama Akira

    篠﨑 孝司 / Shinozaki Takatsukasa

    SYUTA 三友 周太 / Mitomo Syuta

    高草木 裕子 / Takakusaki Hiroko

    高橋 理加 / Takahashi Rika

    谷口 勇三 / Taniguchi Yuzou

    田畑 信之 / Tabata Nobuyuki

    天鼓 / TENKO

    栃木 美保 / Tochigi Miho

    ドミニク・ドラゴス・ポフルドカ / Dominik Dragos Pohludka

    中村 通孝 / Nakamura Michitaka

     本園 師芳 / Motozono Shiho

    山崎 小枝子 / Yamazaki Saeko

    山田 稔 / Yamada Minoru

    山本 伸樹 / Yamamoto Nobuki

    羅入 / Laju

    鷲津 民子 / Washizu Tamiko

    渡辺 つぶら / Watanabe Tsubura

    B5マップ.jpg

    会場一覧
    14会場

    青木東洋堂
    アリサ/ドミニク

    足利商工会議所市民ギャラリー
    *10/28-11/6
    桐生大学短期大学部アート・デザイン学科

    足利商工会議所ギャラリーカッサ
    高草木裕子

    S邸
    小沢智恵子/高橋理加/本園師芳/山本伸樹

    大島毛織
    石川雷太/伊藤俊

    伊勢町K邸
    光山明/栃木美保

    旧谷医院
    三友周太

    CRO
    飯山太陽

    TABITABI
    田畑信之

    通三丁目住宅
    小澤理史/岸本茂/来島友幸/篠﨑孝司/谷口勇三/天鼓/中村通孝/山田稔/山崎小夜子

    晴れ晴れ
    渡辺つぶら

    プラザハマダ
    *11/7-9
    金原寿浩

    茂右衛門蔵
    *11/1-6
    羅入

    もみの木
    鷲津民子

    ■ チケットと入場方法はこちらから

    ■ スタンプラリー開催!

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    アクセス

    <会場へのアクセス>

    ご観覧の方は、はじめに「総合受付」にお越しください。
    当日券購入、ネット購入チケットの受付、パスポートケース&ガイドブック(マップ付き)の受取り、各種ご案内は、「総合受付」にて承ります。
    前売券をすでにお持ちの方のみ、総合受付のほか、伊勢町K邸、大島毛織でも、受付可能です。

    総合受付場所マップ


     

    JR「足利駅」より徒歩5分、東武「足利市駅」より徒歩10分
    建物裏に駐車場数台あり、近隣の太平記館に大型駐車場、その他観光駐車場あります。
    「総合受付」の詳細情報やGoogleMapマップはこちら →

    会場全体マップ

    <足利へのアクセス>

    電車:JR両毛線「足利駅」・東武伊勢崎線「足利市駅」(東武伊勢崎線浅草駅から75分)

    車:北関東自動車道「足利I.C.」または「太田・桐生I.C.」/東北自動車道「佐野・藤岡I.C.」より

    <レンタサイクル>

    太平記館(総合受付近く)、足利観光交流館(東武足利市駅内 あし・ナビ)にてレンタサイクルが利用できます。→ 詳しくはこちらをご覧ください

    イベント詳細

    イベント名第3回路地まちアートランブル
    日程 -
    開催場所栃木県足利市内14会場
    住所
    326-0814 栃木県足利市通1丁目2673−1
    https://maps.app.goo.gl/PW5dd56e8TactYC86
    開園時間要確認
    休館日要確認
    入場料当日券 1000円 / 前売券 800円 高校生以下無料
    URL https://r.goope.jp/rojimachi-art/