対岸の窓

上:小谷里奈 向こうの姿
S100号(1620×1620mm)2023
下:小川遥 見世努友
F100号(1620×1330mm)2023
会期:2025年5月14日(水) ~ 6月22日(日)
会場:S-Gallery粛粲寶美術館
ごあいさつ
「絵画」といっても、様々な表現があります。油絵、水彩画、アクリル、テンペラ、墨絵・・・
その中でも、「岩絵具」という岩石や鉱石を砕いた顔料を、膠で溶いて描かれるものを「日本画」といいます。
本企画展では、その日本画で現在活躍している作家、小谷里奈と小川遥を紹介いたします。
「観る」「眺める」という、多くの方が日常的におこなう行為について、考えたことはあるでしょうか?
目が開いていれば、当たり前のようにある「見える」という状況。しかし、それは各々とても個人的な行為で、ひとりひとり「観えて」いるものは大きく異なります。
例えば同じ森の景色でも、材木屋と自然学者と画家では捉えている情報が全く異なります。
その中で、画家はその目に写る現象を画面の上に再現しているので、その「観たもの」「眺めたもの」を私たち他者と共有できる面白い存在だと思います。
画家の目を窓にして、誰かの眺めの一端を垣間みていただきたいです。
(境町アートプロジェクト)
作品はどんな方法でも批評可能です。
それは、人はあらゆる視座に立つことが可能であるためです。そして、作品の自立はあり得ないからこそ、お互いの視点を批評しあえる作品を同空間に並べることが重要で、互いに見えていなかった視座を補完し合うと考えます。
小谷里奈の作品は、点描という方法で線に対する疑問を呈します。
小川遥の作品は、光の反射の差異のみを利用する方法で、色彩に対する疑問を呈します。
批評と共感のどちらをも包摂し、鑑賞される方の感性を満たす展示空間を目指しました。
是非多くの方にご覧頂きたいです。
(小谷里奈・小川遥)


小谷里奈《夕さり》
2024年 SM(158×227)
小川遥《花影を踏む》
2024年 M50(1167×727)
小谷里奈(こたに りな)Rina Kotani

小谷里奈 Rina Kotani
1984年 東京都生まれ 現在茨城県つくば市在住
2012年 多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻日本画研究領域修了
2012年/2016年/2017年/2020年個展(彩鳳堂画廊/東京・河口湖ミュージアム/山梨)
2012年 日中国交正常化40周年記念「日中美術展」(東京美術倶楽部/東京)
2020年 百年の杜のアート「紫幹翠葉」(明治神宮ミュージアム/東京)
2014年 第1回 TERRADA ART AWARD 優秀賞 審査員山口裕美賞
2016年 第1回石本正日本画大賞展 大賞
2018年 第36回上野の森美術館大賞展 優秀賞ニッポン放送賞
2024年 seed山種美術館 日本画アワード2024 奨励賞(同2019年入選)
《水光》2016年 P6(242×410)
小川遥(おがわ はるか)Haruka Ogawa

小川遥 Haruka Ogawa
1987 年生まれ
2010年 多摩美術大学絵画科日本画専攻卒
2013年 第28回ホルベインスカラシップ奨学生・ワンダーウォール2013、
第19回三 菱商事アート・ゲート ・プログラム、第8回大黒屋現代アート
公募展、第8回タグボートアワード 入選展覧会
2017年 「- 手鏡 -」(個展)かわかみ画廊/東京
2019年 Seed 山種美術館 日本画アワード2019
2020年 「- 花影を踏む -」(個展)かわかみ画廊/東京
《とはずがたり(山桜と大島桜)》2025 年
日本画78×128(折帖本体:125×175)
● アーティストトーク 参加費無料、申込不要!
出展作家である小谷里奈、小川遥による作品解説です。境町出身の芸術家・内海聖史を聞き手に迎えて、トーク形式でお話いたします。
・5月25日(日)14:00~15:00 小谷里奈(画家)×内海聖史(聞き手)
・6月7日 (土)14:00~15:00 小川遥(画家)×内海聖史(聞き手)
イベント詳細
イベント名 | 対岸の窓 |
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日程 | - |
開催場所 | S-Gallery 粛粲寶美術館 |
住所 | 304-0400 〒306-0400 茨城県猿島郡境町坂花町1455ー1 https://maps.app.goo.gl/5gYVf6hwetH5q9Vw6 |
開園時間 | 午前 10:00-12:00(入館11:30まで) 午後 13:15-17:00(入館16:30 まで) |
休館日 | 月曜日、火曜日 |
入場料 | 330円 18歳未満 65歳以上は無料(年齢が確認できるものを提示) 各種障がい者手帳をお持ちの方と付き添い1名無料 |
URL | https://www.town.ibaraki-sakai.lg.jp/sp/page/page003746.html |