橋本トモコ個展 つなぐ、めぐる ― Connect, Circulate

Tomoko Hashimoto solo exhibition: Connect, Circulate
橋本トモコはこれまで古典的な油彩技法を用い作品を制作してきました。そして絵画をどの様に成立させるかに意識を置いていました。それは、キャンバスの中の構造だけではなく、作品の置かれる空間の中においてでもありました。それ故モチーフそのものよりも、形が周囲の空間をどのように生み出すかや、画面の中の形と余白の関係、さらには展示空間との関係を重視し、絵画が置かれる環境や鑑賞者の動線までを含めて作品を構成するインスタレーション的な視点を絵画に取り込む試みを展開してきました。
その構成された展示の中で、あまり表に出ないようにされていた一つ一つの画面の中の感情が、2019年のスイスバーゼルのアーティスト・イン・レジデンスに滞在して以降現れるようになりました。
近年の制作では感情や記憶、時間の流れといった要素を無理に排除するのではなく、それらを自然に受け入れていこうとする姿勢へと変わりました。風景や水の流れといったモチーフを通して、人が生きる時間の重なりや消えることのない痛みや記憶の存在が静かに示されています。
スイスでの滞在中に見た美しい川。その川に浮かび、いづれは底へ沈み、水に溶けていくオフィーリアをそこに感じた作家は、同時にその水が川を下り海に戻り、また雨となって人々を癒す水となっていくという、存在するものはいつかは朽ちはて、そしてめぐっていくのだという事へ思い至ります。
2022年の展示「川を歩く」(CAFE&SPACE NANAWATA)ではその思いを背景に川の持つ時間を空間に示そうと試みました。
今展示は近年試みてきた「時間の流れを空間の中に現す」に繋がる展示になっています。
「つなぐ、めぐる Connect, Circulate」という言葉には、生と死の間にめぐる喜びも悲しみもすべて尊く、それはまた次の生への育みとなり連なりめぐっていくことを示しているように感じとれます。
古典技法によって薄い層を重ねながら時間を蓄積するように制作される橋本トモコの絵画は、これまで人々が繋いできた希望や祈りを静かに受け入れ、また次へつなごうとする行為のようにも感じます。
新しく取り組んでいる版画作品も今展示の中で別の時間軸の存在として美しい風景を構成します。 近年作家が取り組む新しい試みを、ぜひ多くの方々に感じとって頂けたら幸いです

川を歩く:ビルスリバー
2022 油彩、白亜地、綿布、パネル 1818 × 2273 mm

川を歩く:ビルスリバー
2022 油彩、白亜地、パネル サイズ可変・26点組(部分)
橋 本 ト モ コ
1969 千葉に生まれる
1996 多摩美術大学大学院美術研究科修了
2002 第17回ホルベイン・スカラシップ奨学生
2003 第6回資生堂ADSP選出
2019 アーティスト・イン・レジデンス Atelier Mondial, スイス・バーゼル
個展
1995 ギャラリー現/東京
1997 オレゴンムーンギャラリー/東京
1999 富士銀行ストリートギャラリー(富士銀行数寄屋橋支店)/東京
なびす画廊/東京
2001 GINZA SQUARE MUSEUM(銀座文具)/東京
2003 なびす画廊/東京
2004 「ストロベリーフィールズ」ギャラリー山口/東京
2006 「ツバキ赤く」藍画廊/東京
「私はどこから来たのか」Bunkamura GALLERY+ /東京
Bunkamura Arts & Crafts /東京
2008 亀山画廊/静岡
2012 「透明な土」STORE FRONT/東京
2013 「Flat ⇄ Baroque −絵画があらわすもの−」ギャラリーサザ/茨城
2014 「白い光、落ちる闇」千葉市民ギャラリー・いなげ, 旧神谷伝兵衛別荘/千葉
2018 「昼の眠り、夜の瞬き」ギャラリーカメリア/東京
2022 「川を歩く」CAFE & SPACE NANAWATA/埼玉
おもなグループ展
1994 「第23回現代日本美術展」東京都美術館、京都市美術館
1995 「第2回別府現代絵画展」別府市美術館/大分
2003 「アミューズランド2004 ガリバー美術探検記」北海道立近代美術館
2005 「ふなばし現代美術交流展 ’05 物語が生まれる所」船橋市民ギャラリー/千葉
2006 「第25回損保ジャパン美術財団 選抜奨励展」損保ジャパン東郷青児美術館/東京
2007 「第7回前田寛治大賞展」日本橋髙島屋/東京、倉吉博物館/鳥取
2009 「VOCA展2009 現代美術の展望 −新しい平面の作家たち」上野の森美術館/東京
「KOMAZAWA MUSEUM × ART」駒沢公園ハウジングギャラリー/東京
2010 「はないばら −秘められた美へ−」千葉市民ギャラリー・いなげ, 旧神谷伝兵衛別荘/千葉
2014 「ワンダフル ワールド」東京都現代美術館
2017 「クインテットⅢ −五つ星の作家たち」東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館/東京
2019 「ヒカリアレト2」旧石井県令邸/岩手
2021 「Mother Earth Calling」Salon Mondial/スイス・バーゼル
2022 「Horizons」Galerie Katapult/スイス・バーゼル
「Wild at Art」Wildtsches Haus/スイス・バーゼル
2023 「’in Flow’ – the magic of dynamic motion」ELEVEN TEN STUDIO/スイス・バーゼル
2024 「都美セレクション グループ展 2024:回遊する風景」東京都美術館ギャラリーC
作品収蔵
東京都現代美術館, 慶友整形外科病院, 九段坂病院, 京葉銀行, ザ・ウエストミンスター六本木,
公立昭和病院, 黒姫ライジングサンホテル, 自治医科大学附属病院 など
イベント詳細
| イベント名 | 橋本トモコ個展 つなぐ、めぐる ― Connect, Circulate |
|---|---|
| 日程 | - |
| 開催場所 | gallery neo_/Senshu |
| 住所 | 305-0047 茨城県つくば市千現1丁目23-4マイコーポ二の宮101 https://maps.app.goo.gl/DSrUjaEwfS5b5JnL6 |
| 開園時間 | 金15時~19時 土日12時~19時 |
| 休館日 | 月、火,水、木 |
| 入場料 | 無料 |
| URL | https://www.instagram.com/galleryneo_senshu?igsh=MTM2YTgydm1udHI1eg%3D%3D&utm_source=qr |